4月のMemorandum。

Felling Good

 今年は新潟市の桜の見頃が土・日曜日だったのと天気が良かったこともあり、美しく咲き誇る桜を愛でることができました。私は所用のついでにやすらぎ堤の桜並木を自転車で走っていたのですが、楽しそうにお花見をする人たちや散歩をする人たちの姿を見ながら、あぁ、なんて平和なんだろう、と感慨に浸っていました。元旦の震災のことや今世界で起きている紛争のことを思い出し、今の状況に感謝し、この一瞬一瞬を大切にしたいなと思ったのです。しかし、そんな思いも束の間、忙しさに感けて忘れているこの頃。

 桜が散った後は青々とした新緑でまちが清々しくなります。まち歩きが楽しくなる気持ちのいい季節。先日、訪れたのは東堀にある「ITALIAN RESTAURANT LIFE」。LIFEは表通りから少し奥まったところに建物があって静か。テラス席の脇には大きな庭木があり、壁面は新緑の蔦で覆われているため緑も豊か。DCボーイ君の誕生日が間近だったので、静かで気持ちいい店内でお祝いがしたいと思いました。この日はランチコースにしてスパークリングワインをチョイス。私はお酒は好きですが強くないのですぐに顔に出ます。だからよくワインやビールを頼むとDCボーイ君にたしなめられるのですが、今回は自分の誕生日祝いランチということもあり、大目にみてくれました。LIFEは店を訪れる度に感じることですが、どの料理も丁寧さが伝わってくるおいしさ。ゆったりと会話が楽しめたのも言うまでもありません。

◼︎ITALIAN RESTAURANT LIFEについてはVOLUME 03の「わたしのSmile Food。」およびcontentsから記事をご覧いただけます。


RECORD STORE DAY

 レコードストアデイは毎年4月の第3土曜日に開催される「地元や各地域にあるレコード店を大切にすること」「より多くの人にレコード店に足を運んでいただくこと」を基本理念としたイベントで、開催日当日には数多くのレコードストアデイのリリース作品が発売されるそうです。水島町にある「LOWYARD RECORDS」は店主の達也君がいいと思ったレコードだけを扱っている為、レコードストアデイのリリース作品の中にお眼鏡に適うレコードがあれば扱うというスタンス。今年は達也君のお眼鏡に適うレコードがなかった為、レコードストアデイのリリース作品の取り扱いはないけれど、その代わりにDJや上大川前通にある「mahorama」を招いておいしいワインと料理をいただきながら楽しみましょうというイベントを開催。「dj jacob」名義で活動されている「まきぐち農園」の槇口さんがDJに来ていたので店内にあるレコードの中からお薦めを教えてもらったり、harunaさんやMiyukaさんという女性のDJが2人もいたので気になった曲を教えてもらったり、mahoramaさんの料理は女性らしい優しさを感じる味わいでどれもおいしく、みなさんと楽しい時間を過ごさせていただきました。まきぐち農園のお米を使用したライスコロッケはお代わりしたくなるおいしさでした。槇口さんに「槇口さんのDJを聴くのは今日が初めてかもしれない」とDJを聴く気満々で言ったにも関わらず、槇口さんのDJの番になる前に帰ってしまいました。申し訳なかったです。

 LOWYARD RECORDSで買った槇口さんお薦めのMoritz Von Oswald Trio「Horizontal Structures」。ミニマル・テクノの巨匠と言われているモーリッツ・フォン・オズワルド。ミニマルなダブが中毒になります。


◼︎LOWYARD RECORDSについてはVOLUME 06の「good vibrations」およびcontentsから記事をご覧いただけます。

◼︎まきぐち農園についてはVOLUME 04の「わたしのSmile Food。」,dj jacobについては「good vibrations」およびcontentsから記事をご覧いただけます。


_years Later

 LOWYARD RECORDSのレコードストアデイの翌日に「mahorama」で開催していたTangoさんのPhoto Exhibition「_years later」を観に行ってきました。先月dAb COFFEE STOREで開催されたLight写真展で展示されていた作品とは違い、和歌山のまちの風景のみで構成された展示でした。和歌山のまちの駐車場や公園、住宅街などを撮った作品が展示されていたのですが、この写真、新潟で似たような風景を見たことがある、デジャブ?と思ってしまう作品がいくつかありました。そういうのを郷愁というのでしょうか。Tangoさんの作品は構図もカッコよかったです。

 作品鑑賞後はティータイムも大切ですね。mahoromaは紅茶がおいしい。私の好きなフランスのパレ・デ・テの紅茶がいただけます。今回はパレ・デ・テのチャイとイチゴのパウンドケーキを頼みました。バターとイチゴの風味が感じられるしっとりどっしりした食感のパウンドケーキ。これだけでもおいしいけれど、甘さだけでなく酸味も感じられるフレッシュなイチゴと無糖の生クリームと一緒にいただくと、えも言われぬ口福な気分になります。フレッシュなイチゴと牛乳で作るイチゴミルクが最高であるように、ほんのり甘いチャイとイチゴのパウンドケーキの組み合わせは最高でした。


五泉までRIDE。

 4月の連休初日に西区の自宅から五泉まで自転車でライドに出かけてきました。昨年は自転車に乗ること自体が楽しすぎて、猛暑日に五泉までライドに出かけ、辿り着くまでに色々とアクシデントがあった上に往復約10時間もかかってしまったので、今回は前回の反省点を踏まえ、気持ちのいい季節に再チャレンジしようと思ったのです。

 前回10時間かかった要因として、最短距離で行こうとしてサイクリングコースでなく山道を選んでしまい、山道を走破できずに手押しで上り切らなければならず時間がかかってしまったこと、復路時にサドルにお尻が当たると痛くてずっと立ち漕ぎで休み休み帰らざるを得なかったことが挙げられます。今回は自宅から日本海夕日ラインを通って、浜浦橋を渡り、信濃川沿いの土手を小須戸三条方面に進み、小阿賀野川沿いのサイクリングコースと能代川沿いのサイクリングコースを通って五泉まで行くことにしました。片道約40㎞。お尻の痛さ対策についてネットで調べていたら、自転車に乗った時の力の分散の仕方が重要と書いた記事を見つけました。スポーツバイクにはそれぞれ適したスピードがある為、基準の速度を出しつつ正しい姿勢でサドルに体重がかかりすぎないように漕ぐ必要があるそうなのです。そう言えば自転車を買う時に自転車屋の店主が1㎞何分で走るって仕様だから割と早く走らないとだよと言っていたことを思い出しました。残念無念、1㎞を何分で走らなければならないかを忘れてしまいました。実際に姿勢とスピードを意識しながら走ってみたところ、お尻の痛みを感じることなく五泉まで行って帰ってくることができました。今更ながらですが、道具は正しく使ってこそ効果が発揮されるのですね。

 小阿賀野川沿いのサイクリングロードの一部が菜の花ロードになっていて心躍るのも束の間、大きな蜂の集団に何度も遭遇。ボクシングでパンチを交わすディフェンスポーズを真似て蜂を交わしつつ菜の花ロードを脱出。能代川沿いのサイクリングロードは桜並木になっているので、もう少し早く来ていれば桜を愛でながらライドを楽しめたなぁ、なんて思ってみたり。今回は景色を楽しみながらライドが楽しめた上に、五泉までび往路3時間で到着できてことにご満悦。楽しいライドでした。

 お昼は五泉市市役所近くにある鳥の半身から揚げで有名な「とりかん」に立ち寄りました。新潟といえば鳥の半身揚げですが、私は半身揚げがそんなに好きではないので、もも唐揚げ定食を頼みました。頼んで大正解。衣がとにかくカリッカリ。肉は柔らかくジューシー。こんなに美味しい唐揚げを食べたことがありません。ご飯と一緒にもりもり食べて、帰りのエネルギーをチャージしてくれたのは言うまでもありません。

 五泉までのライドの第一目的は「Re Ri Bagel」(以下、リリベーグル)へ行くことでした。リリベーグルのベーグルはどれもおいしい。その中で必ず毎回買うのはプレーン。シンプルなプレーンは尖ったところがなく、ベーグルの形のように、まあるい香りと食感と味わいなのです。

 私はほぼ毎朝パン食です。朝は何かと慌ただしいので、ベーグルと言えど普段は凝った食べ方はしません。食パンのように手作りジャムを塗って食べます。上の写真のようにお菓子づくりで余ったバターがあれば、バターを乗せます。バターにはこだわりがあって、あんバターサンドのように厚切りの常温バターは苦手なので、食べる直前まで冷凍庫で冷やしておきます。冷えたバターはミルキーで美味しいのです。ベーグルをトースターで温め直してから横半分にカットし、冷蔵庫の中で冷えたジャムを乗せ、ベーグルの熱がバターに伝わらないようにジャムの上にギリギリまで冷凍庫で冷やしたバターを乗せ、ガブっといきます。いつもはあーでもない、こーでもないと写真撮影に時間がかかるのですが、今回の撮影はすぐ終わりました。冷え冷えのバターに対する執念がすごい。

 ベーグルと一緒にいただいたコーヒーはリリベーグル10周年のお祝い用に「COFFEE-B」「三角フラスコ」「dAb COFFEE STORE」(以下、ダブコーヒー)によって作られたスペシャルブレンド「ETHIOPIA dAb FLASK extended」の豆で淹れました。三角フラスコとダブコーヒー、それぞれが焙煎した豆を持ち寄り、ブレンドして完成させた豆だそうです。香りも味わいもおいしかったです。ブレンドを手がけた三角フラスコの星野さん、すごい。

 10周年記念にリリベーグルの武藤さんとCOFFEE-Bさんのお二人で作られたMIXテープ。なんとTen City縛りで選曲されているそうなんです。40代50代のハウス好きのみなさんはTen Cityと聞いて目を細めてしまったのではないでしょうか。なんと1曲目は"Nothing’s Changed”。MIXテープのアートワークを手がけたのはもちろん武藤さん。最高です。


◼︎Re Ri Bagel・TOSHINORI MUTOについてはVOLUME 06の「カルチャーあ」およびcontentsから記事をご覧ください。

◼︎dAb COFFEE STOREについてはVOLUME 01・06の「COFFEE AND MUSIC」とCOLUME 02の「わたしのSmile Food。」およびcontentsから記事をご覧ください。


ペアリング。

 普段、家飲み用のワインは特別なことがない限り4千円以下のワインを選ぶことにしています。安くておいしいワインを探すのが楽しい。スーパーでも買えるお気に入りワインは新潟のワイナリー、カーブドッチのケルナー。3千円位と手頃で香りも味わいも爽やかでおいしい。ワインによっては抜栓後数日経ってから飲み頃を迎えるものもあり、家では味わいの変化を楽しみながら(ものにもよりますが)1週間以内に飲み切るようにしています。ワインを選ぶ時、私はワインについて詳しくないのでエチケットで選びます。色も発泡の有無もその時の気分次第。好きな産地もありますが、あまり拘らないようにしています。お気に入りのワインを覚えてきたらリピート買いをすることもあります。好みは芳醇だけれど辛口のすっきりした味わいのワイン。ワインを買う時は料理のことは考えません。飲みたいワインを選んでも料理に合わないと思ったことがないからです。

 しかし、そんな私が、料理に合うワインと合わないワインがあるかもしれない、と考えるようになりましました。きっかけは東京のとある店でチェンマイのサイウアというハーブ入りのピリ辛のソーセージを頼んだ時のこと。サイウアに合うお薦めのワインの中からボワ・モワセのロンコントルを選んだところ、いつもあまり飲んだことのない滋味深く力強いワインだったので、初めは正直ピンとこなかったのですが、サイウアと合わせて飲むと自分でも驚くくらいにおいしく感じたのです。きっといつもの爽やかなスルスル飲めるワインだったら、そこまでの感動は得られなかったかもしれません。そんな経験があって、最近はペアリングに興味を持つようになりました。

 五泉へライドへ出かけた翌日、沼垂テラスにある「mountain△grocery」へ“お料理に合わせたナチュラルワインの選び方(超入門編)Vol.1”に参加してきました。ワインの講師をしてくださったのは、ナチュラルワイン好きが高じて販売を始めたという、店舗のないワインショップ「sol」のヒロミさん。第一回目のテーマは今が旬の“山菜”です。料理で使われた山菜は開催日当日にyoyo.さんが遠方(どこだったか忘れました、阿賀町だったかな?)まで買い出しに行ってくれた新鮮な山菜を使用。春の味覚の山菜に合う、春らしく軽やかなワインをヒロミさんが3種類ピックアップしておいてくださり、yoyo.さんの料理と共にいただきました。山菜に合わせるワインは、基本的に山菜と同じ方向性の香りや味わいを想像しながら選ぶといいそうです。私が一番好みだったワインは白ワインのル・シャ・ウアンのロリオ。しかし、暖かい日だったので、おかわりしたのはロゼ微発泡のドメーヌ・ジュリアン・プレヴェルのル・ジュ・プリフィアンでした。料理はどれもおいしくて、一皿目からペアリングの配分を考えずに食べてしまい、気がつくとペアリングするものがないという事態になってしまいました。途中で山菜のフリットが出て来たのですが、その頃にはペアリングのペの字も忘れて、同席したみなさんとワインと料理とおしゃべりを楽しむ女子会のようになっていました。みなさん、自分の好きなことやものについて話をする時って、目がキラキラしているんですよね。とっても楽しい会でした。

上の左の写真に写っている山菜のクリームパスタ。豆乳で作られたとは思えないコクのあるクリームソース。パスタはソースと具を和えてしまいがちですが、山菜とクリームソースを和えずに別々に盛り付けられている為、山菜の風味が生かされておいしかったです。家でも作ってみたくなりました。

上の左右の写真に写っているイチゴは五泉から参加された方が差し入れてくださったイチゴだそうです。瑞々しく甘くておいしいイチゴでした。

上の右側の写真のグラスに注がれているのは南区にある「阿部農園」のジュ・ド・レザン"mika”というブドウジュースです。甘く熟したブドウを食べているようなフレッシュさを感じるジュースでした。


◼︎mountain△groceryについてはVOLUME 04の「わたしのSmile Food。」およびcontentsから記事をご覧いただけます。

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