memorandum '25 水無月
今年のMY TO DOリストに梅干しづくりと笹団子づくりをあげていた。前にも書いたが、我が家の梅の木は昨年カイガラムシにやられて木の半分が死滅にちかい状態。実も虫にかじられたり傷がついたり、小さかったりと生育状態もあまりよくなかった。昨年の二の舞にならぬようにと今年は毎日害虫チェックを行った。気温が上がるにつれて蚊が発生し、ひどい時には足首だけで8ヶ所蚊に刺された。しかも尋常じゃない痒さ。蚊に刺された跡がいつもと違う状態なので、もしかしたら蚊ではなくブヨだったのかもしれない。害虫駆除は薬剤を使わず、手で行った。害虫被害の少なかった枝は大きく成長したが、過度に虫を排除しすぎてしまったことが原因なのか、ケーキ皿1枚分くらいしか実を収穫できなかった。大きく育った実もあったが、ほとんどが小粒。街路樹を見ても虫食い被害にあった木はあまり見かけない。なのに我が家は蜘蛛の巣が発生している庭木が多く、見るからに不健康そう。何が原因なのだろう。今年は収穫できた梅で梅干しをつくるには少なすぎたので、とりあえず完熟梅酒をつくることにした。2ヶ月後の完成が楽しみだ。
我が家の裏は海なので、防風林の松林と薮しかない。人が行き来する道がない場所なので、犬の散歩をする人もいない。だから藪の中の蓬は安心だ。柔らかい新芽だけに厳選した結果、一度に20〜30gくらいしか収穫できなかった。笹団子をつくるには量が足りない。目標量に達するまで約ひと月かけて蓬を収穫し続けた。餅菓子は白玉団子と葛餅しかつくったことがなかった。笹団子は上新粉と白玉粉と少しベーキングパウダーを入れる配合のレシピでつくった。昔のレシピを参考にしたので白玉粉の分量が1本と記載されてある。白玉粉1本とは何gなのか調べてもわからなかった。似たような材料を使ったレシピをネット検索し、大体これくらいの量でいいだろうと適当につくった。餡子も自分で小豆を炊いてつくったのだが、いつものよう柔らかくにつくってしまい、餅生地で餡子を包む時に苦労した。団子の形は歪だったが笹に包んでしまえば、蒸し上がった時に綺麗な形になってくれる。しめしめだ。団子を笹で包み、すげで縛る工程は意外に簡単で楽しかった。蒸しあがった笹団子を見ていたら、佇まいが「卵つと」に似ている、笹団子は民藝おかしだと思った。今までそんなこと思ったこともなかったのに。自分でつくったから愛着が湧いたのだろうか。でも本当に素晴らしい郷土菓子だと思う。
夏の知らせ
6月初めに古町にある『Bar Hallelujah』(以下、ハレルヤ)へ行った。まずはフードのメニューが書いてあるボードに目をやる。タコライスの文字を発見し、「おっ」と目を細める。ハレルヤのタコライス、好きなんです。もちろん心はひとつ。タコライスにオススメのジンを頼んだ。先にジンが出てきて、ジンを飲み終えそうなタイミングでタコライスが出てくる。何気にいつもいいタイミングで食事を出してくれる。タコライスを食べ終え、さてジンの後は何にしようか。今度はドリンクのメニューが書いてあるボードに目をやる。まだモヒートにはSOLD OUTの文字。ハレルヤのモヒート、好きなんです。残念。次は何を頼もうか迷っていると、ジュンジさんがモヒートにする?と聞いてくれた。今度は「えっ」と目を見開き(そんなに私の目は大きくないので周りの人は目を見開いたことに気づかない)、「モヒート始まったんですか、モヒートお願いします」と即決。私の場合、夏を告げるものは、冷やし中華ではなく、タコライスとモヒートである。
◼︎Bar HallelujahについてはVOLUME 02の「good vibrations」、VOLUME 04の「新潟T わたしの愛するTシャツたち」、VOLUME 06・07の「ぼくは散歩と雑学が好き」から記事をご覧ください。
茶
茶色いものが好きだと気づいた。初夏。そのとき私が最初にやったのは、好きなものリストを作ることだった。
こうちゃ
ショートブレッド
ライむぎパン
ボンボンショコラ
チョコレートコスモス
コーヒー
グラタンの表面のチーズのおこげ
しょうゆせんべい
しょうゆ
みそ
きのこ
き
つち
ちゃいろいねこ
ラッコ
単語を一つ書きとめるたび、目尻が下がった。私をハッピーにしてくれるもの。。。
6月に読んで感動した本はハン・ガン著「すべての、白いものたちの」。美しく静謐な文章、構成力に感嘆し、読後もその余韻はしばらく続いた。もちろん私はハン・ガンのような文章は書けない。ハン・ガンのような文章を真似てみようと思っても、頭に浮かんでくるものは上記のように文章を捩ることばかり。それはきっと和田誠著「もう一度倫敦巴里」の影響があると思う。ノーベル賞を受賞した作家の文章をユーモラスに捩る和田誠さんに尊敬の念を抱いてしまう。これまた、私は和田誠さんのような文章は書けない。私の知識のなさが語彙に直結しているのは言うまでもない。
6月も体力づくりのため、休日の晴れた日は自宅から新潟島1周のライドを決行。5月に比べてだいぶ体力がついた気がする。今回、ライドの途中で立ち寄ったのは古町にある『Sugar COAT』(以下、シュガー コート)。この日はアイスのチャイとレモンメレンゲパイをいただいた。シュガー コートではいつも冷たい飲みものにはロック氷が使用されているので、すぐに味が薄まることもなく、最後までチャイを美味しく味わうことができる。メレンゲの軽やかでサクサクとした食感にレモンの爽やかな風味。開いた窓から入ってくる気持ちいい風。ライドで汗をかき火照ったカラダが徐々に静まっていくのと同時に、ハン・ガンの「すべての、白いものたちの」を読みながら本の世界に入り込んでいった。
◼︎Sugar COATはVOLUME 02の「わたしのSmile Food。」およびcontetnsから記事をご覧いただけます。
古町にある『Sun Bake』(以下、サン ベイク)は職場の近くということもあり、たまにランチでパンを買いに行くことがある。サン ベイクではサンドイッチとお八つに食べられそうな焼き菓子を買うことが多い。最近お八つとして買う焼き菓子でハマっているのがショートブレッド。サクサクの食感と程よい甘さが気に入っている。夜のお八つにアイスティーと一緒にショートブレッドを頬張りながら、ハン・ガンの「すべての、白いものたちの」を読み耽る。好きなものに浸れる至福の時間だった。
あがる
6月に水島町にあるdAb COFFEE STOREで6/20〜6/22に開催された五泉市のニットファクトリー『UMEDA KNIT』が手掛けるブランド「Wrapinknot」のPOP UPに行ってきた。実はこの日、眼精疲労による頭痛や肩こりがひどくてお昼頃まで家で横になっていたのだけれど、普通に活動できるまでに回復したので午後から出かけることにした。土日祝日休みが少ないので、イベントがあっても仕事で行けないことが多い。たまたま仕事が休みだったので、行ける時には顔を出したいと思っている。だから体調が回復してくれて良かった。昨年のPOP UPで購入させていただいた「Wrapinknot」wool wearのショート丈のトップスはお気に入り。私がまだ20代だったら、絶対お腹を見せて着こなしていただろうけれど、今の私は絶対に無理。人様に見せられるお腹ではない。そんな訳でタンクトップなどと重ね着しつつ、楽しんでいる。今回はPOP UPに「Wrapinknot」と一緒に「UMEDA」の新作も展示されていた。ポロシャツはあるけれど実はポロニットを持ってい。そんな訳で「UMEDA」のポロニットを買うことに決めた。最初は白が良いと思って試着したけれど、私が着るとなんだか垢抜けない。学校の先生に見えてしまう。コーヒーブレイクしつつ冷静に考えてみることにした。黒だったらどうか。仕事の時はパンツやデニムに合わせたり、休日は絶対ショートパンツかミドル丈のスカートだな、と頭の中であれこれコーディネートしてみる。うん、黒だ、黒のポロニットに決定。多田さんに「黒にします」と伝えたら、えっという顔をされた。そりゃそうだ、私の頭の中での会話の延長で話しかけてしまったのだから(多田さん、ごめんなさい)。好きなことを考えていると気分があがる。いつの間にかわずかばかり残っていた頭痛も消えて、気分良く店を出た。
◼︎UMEDA KNITについてはVOLUME 07のの「My Favorite Things」およびcontentsから記事をご覧いただけます。
葡萄酒
6/22に東堀にある『ITALIAN RESTAURANT LIFE NIIGATA』で開催されたワインバーはワインインポーターのディオニーさんをお招きし、試飲会形式で皆んなでワイワイとワインを楽しみましょうというスペシャルな企画だった。主催者である布澤さんのワインへの愛を感じた。普段は飲食店向けに試飲会を行っているが、今回は一般人が参加できる試飲会と聞けば行くしかない。ワインの知識が全くないので少し緊張していたが、ディオニーさんから普段聞くことができないお話を聞けて楽しかった。ワインを全種類制覇はできなかったけれど、飲んだ中で私の一番のお気に入りは、ドイツのピリ・ヴァイン/ピリ ナチュレル ペットナット。まず香りが好き。葡萄の花の周りをミツバチが飛んでいそうなアロマ、しかし味わいはドライ。このワインの作り手は女性で、ワインだけでなく野菜やハーブも自らつくっているそう。ボトルのエチケットは自らつくったハーブを採取してスタンプしていると聞いて、ますます好きになった。
◼︎ITALIAN RESTAURANT LIFE NIIGATAについてはVOLUME 03の「わたしのSmile Food。」およびcontentsから記事をご覧いただけます。
万代にあった『パンとワインと三弥』(以下、三弥)で毎年楽しみにしていたのが、山形のワイナリー『グレープリパブリック』とのコラボレーションキュベだった。佐藤さんのワインへの愛の深さは知っているので三弥なき後も同じく万代にある『煮込みと酒と錦弥』でコラボレーションキュベをいただけるだろうと思っていたが、やはり佐藤さんは期待を裏切らなかった。今年もコラボレーションキュベをいただけた。毎年毎回思うことなのだが、コラボレーションキュベは香りがいい。熟した葡萄の果実を感じさせるアロマ。しかし香りに反してドライな味わいなので食もすすむ。赤海老の沖漬けは甘くて海老味噌たっぷりで最高だったな。
蜂蜜酒
柑橘好きの私。滋賀のミーダリー『アンテロープ』から柑橘を使ったミードが複数発売されているとの情報を聞きつけて新潟駅前にある『長谷川屋』を訪ねた。何を購入するか迷った時はミードの飲み比べをするべし。3種類のミードを試飲できるセットメニューがある。私が訪れた時は5種類のミードから気になるミードを3種類選ぶことができた。私が選んだのは、オレンジとカルダモンのミード、コーヒーとプラムと竹炭のミード、金柑とバーボン樽熟成ドライなミードの3種。どれも美味しかったでれど、自宅用に選んだのは金柑の爽やかなほろ苦さとバーボン樽香が効いた大人な味わいのミード、金柑祗王」。金柑祗王は食中酒としてだけでなく、食後にチョコレートと一緒に楽しんだ。
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