ぼくの伯母さん。

 私は沼垂テラスで毎月第一日曜日に開催される朝市に出かけたとしても開催時間内に着いたことはほとんどありません。決して朝起きるのが苦手という訳ではないのです。休みの日は朝起きてジョギングをし、映画を観ながら朝食を食べ、掃除洗濯を終えてから出かける為、家を出るときは昼近くになります。このルーティンはなかなか変えられません。朝活はできるだけ避けたいお年頃。朝から活発に活動すると昼頃には疲労感から眠くなって動けなくなってしまいます。そんな訳で今月の朝市もお店が撤収されて人もまばらな時間帯に着きました。

 沼垂テラスでお茶をするときは必然と「ISANA」に足が向かいます。短い時間だとしても心地良く過ごせるからです。最近は新しいメニューを見つけると頼んでしまう私。今回頼んだのは梅ソーダー。テーブルに運ばれてきた梅ソーダーを見て、嬉しくなってしまいました。ソーダーに入っている梅が昨年末に他界した母の手作りの梅干しに似ていたからです。梅ソーダーは余計なものは何も入っておらず、シンプルでストレートな味わい。さっぱりと美味しくいただきました。

 ISANAの心地良さは何なんだろうと時どき考えることがあります。スタッフの子たちが素直で可愛らしいからでしょうか。私がお店に伺ったのが閉店近かったからか、スタッフの子たちが片付けの段取りを相談している話し声が聞こえてきました。「〇〇した方が△△の為にいいんじゃないの」「じゃあ、〇〇しようか」といった具合に、ベテランスタッフの命令で動くのではなく、お互いに同志として一緒により良い策を考えながら日々の仕事をしているようでした。そういう素直で丁寧な一面がメニューひとつひとつに現れているのだと思います。

 スタッフの子が可愛らしいと思うのはISANAだけではありませんよ。BLUE BIRDで紹介させていただいたお店は皆スタッフの子が可愛らしいのです。私はもはやスタッフの子をお姉さん的目線ではなく、母親のような伯母さん的目線で見てしまっているのかもしれません。


■ISANAについてはVOLUME 02のMINGEIかcontentsから記事をご覧いただけます。

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